2018年9月1日

【名画で学ぶ英語表現】ミッドナイト・イン・パリ2 

今回は巨匠、ウッディアレンの名画、「ミッドナイト・イン・パリ」(原題:Midnight in Paris)からのピックアップフレーズです。surfaceやsurviveのように単語の頭にくる「sur」はラテン語から来ているんですよ。

「ミッドナイト・イン・パリ」(原題:Midnight in Paris)2011年
監督 ウディ・アレン
出演 オーウェン・ウィルソン、レイチェル・マクアダムス 他

【STORY】
ウディ・アレン脚本・監督の、パリを舞台にしたロマンティック・コメディ。ハリウッド映画の脚本家ギル・ペンダーははじめての小説を執筆中、婚約者イネズと彼女の両親と共にパリを訪れる。彼女とも彼女の両親とも何だかしっくりいっていないギル。とある夜、パリの街角で迷子になってしまう。真夜中の鐘がなり、魔法がかかったようにギルは憧れの1920年代のパリにタイムトリップし、その時代の文化人・知識人と出会い刺激を受け、自分の小説や人生について考え直していく。パリの幻想的な街並みと音楽、そして驚きの配役にも注目です。

英語のレベル:スピードは少し早めだが、スラングなどはほとんどなく、とても聞き取りやすい英語となっています。20年代のパリの文化や教養に関する背景をおさえておくと、より理解が進み英語も耳に入ってきます。
難易:★★☆

 

<Pick upフレーズ>
“You inhabit two worlds. So far, I see nothing strange.”

“Why? Yeah, you’re surrealists! I’m a normal guy.”

タイムトリップした1920年代のパリで出会った美しい女性にすっかり魅了され、婚約者との間で揺れるギル。そんな悩みを、カフェで出会った(なんと!)サルバドール・ダリとその友人たちに打ち明けた時の会話です。

“You inhabit two worlds. So far, I see nothing strange.”

“Why? Yeah, you’re surrealists! I’m a normal guy.”

「君は2つの世界に住んでいる。今のところ、私には何も不思議なことはない。」

「なぜ?そうだ、君たちはシュルレアリストじゃないか!でも僕は普通の男なんだ。」

 

今回取り上げるのは、”surrealist”(シュルレアリスト)という単語です。

surrealist(シュルレアリスト)は、Surrealism(シュルレアリスム、超現実主義)を掲げる芸術家などを指します。シュルレアリスムは、第一次世界大戦(1914~1918)後、1920年代にパリを中心に興った思想・芸術活動で、個人の意識よりも、無意識や集団の意識、夢などが重視されました。

本映画にも登場する、独特な髭で有名なサルバドール・ダリの絵画「記憶の固執(Persistence of Memory)」に描かれた、「溶ける時計(Melting watch)」を目にした方もいるかと思います。

ピカソやダリが一時このシュルレアリスムに傾倒していました。日本語でも「シュールな」という表現がありますが、このシュルレアリスムから来ています。

<sur>の使い方
surは、ラテン語由来の接頭辞(語幹や自立語の前につく接辞、prefix)で、~より上の、~を超えて、などいろいろな意味を加えます。ですから、SurrealismはRealism(写実主義、現実主義)を超えるもの、という意味になります。

surがつく単語をいくつか見てみましょう。

・surface (表面、外見)sur+face(上の+面)

・survive (生き残る)sur+vive(超えて+生きる)

・surveillance (監視)sur+veill+ance(上を+見張る+こと)

2つの時代を行ったり来たりするギルの、夢のような話も、「シュルレアリストたち」にとっては何の不思議のもないことだったようです。

芸術では、他にも、モネやルノワールなどのImpressionism(印象派)、impressionist(印象派画家)は日本でも人気がありますね。また、古典主義(Classicism)、ロマン主義(Romanticism)、ルネサンス(Renaissance)なども英語で知っておくと、映画や絵画だけでなく、教養のひとつとして会話が深まるかもしれませんね!