2018年9月4日

【ワシントンDC便り】アンダーソンハウス、それはシンシナティの本部

今回はワシントンDCのちょっとマニアックな名所、シンシナティ協会の本部、アンダーソンハウスをご紹介します。そもそも「シンシナティ協会」と言う言葉が耳慣れないと思いますが、これはアメリカ一古い結社です。結社とは一体・・・?

DCの観光名所といえば、各種博物館やホワイトハウス、アーリントン墓地などが真っ先に思い浮かぶでしょう。「アンダーソンハウス」と聞いてもピンとこないかも知れません。

DCの中心部から少し北へ上がったDupont Circle駅近く、各国大使館の集まる地区にあるこの建築物は、日本の某有名観光本でもほんの少ししか取り上げられていません。でも実はこのアンダーソンハウス、シンシナティ協会の本部なのです。

…と言われても、「そのシンシナティ協会って何?」と思う人も多いでしょう。シンシナティ協会とはアメリカの最も古い結社です。

独立戦争に参加した一定の条件を満たす者が当初の会員でしたが、この会員権は長子相続の形を採って現在まで受け継がれています。この協会の現在の主な目的は、独立戦争に関する知識を受け継ぐことと、必要に応じて会員の家族を援助することです。

最初の会長は、初代大統領ジョージ・ワシントン。さらに、合衆国憲法に署名した54人のうち23人がシンシナティの会員でした。こうした話を聞くと、いかに伝統と威厳のある結社かがわかるでしょう。この結社の現在の本部がアンダーソンハウスというわけです。

中はどうなっているのでしょうか。

シンシナティ協会に入会するのは不可能ですが、アンダーソンハウスの一部は博物館として公開されており、誰でも見学可能(ツアー形式のみ、無料)なので、行って来ました。

デュポン・サークルからフィリップス・コレクション美術館のほうへ歩いていくと、左手にガンジー像が見えます。

 

その奥、左手にすぐ見えて来ます。入口です。迫力ある古典的装飾様式に目を奪われますね。

 

1905年にアンダーソン夫妻(超がつくほどのお金持ち)の家として建てられたことにその名前が由来するアンダーソンハウス。アンダーソンの死後、その妻がシンシナティ協会に調度品ごと贈呈したため、上の説明のとおりシンシナティ協会の本部となったわけです。

 

各部屋には、アンダーソン夫妻が世界中を旅しながら集めた高価な調度品がいっぱいです。ツアー形式でしか見学できないという意味がわかりますね。部屋の中のものを盗まれたり壊されたりしたらトンデモナイことになりますから。

解説員のおじいさんの話を聞きながら、1階から見学です。シンシナティの歴代会長の肖像画が飾られた小さな部屋や、朝食の部屋、大広間など、それぞれ異なる雰囲気をもつ部屋を見て回ります。

ここは大広間。

 

いかにもセレブがパーティーをしてそうな部屋です。また、アンダーソン夫妻は日本文化にも非常に興味があったらしく、2階には日本の陶器や絵がたくさん。

見えるでしょうか、上のほうに源平合戦(だったと思います)の絵が…。

 

他にも、仏像や中国の陶器など、アジア圏の様々な芸術品を見る事ができます。しかしこんな立派な西洋の館の中で、キリストの絵の前に仏像が飾られているのを見ていると、なんだか頭が混乱してきます。

アンダーソンはキリスト教徒でしたが、あまり厳格な人ではなかったようです。

ただの豪邸だと思っていると、良い意味で裏切られるアンダーソンハウス。DCの有名どころを見尽したという人や、意外と見る機会のないアメリカのお金持ちの家の中を見てみたいといった人におすすめです。