2018年10月18日

【ビジネスマン向けワイン講座】~産地を巡るニューワールド アメリカ編~(前編)

古くからワインの産地と知られる伝統あるヨーロッパワインに対して、新勢力として最近人気が出ているのが「ニューワールド」というエリアで作られるワイン。今回はアメリカについてご紹介します。「ナパ」ワインって聞いたことがある人が多いのでは?

どこまでも広がる大地、太陽が輝く青い空、そんな美しすぎるカリフォルニアを舞台としたロード・ムービー「サイドウェイ」(日本でも「サイドウェイズ」としてリメイク版が2009年公開)その中でなんとも美味しそうに描かれているのが、今回紹介するアメリカのワインです。

1933年の禁酒法廃止されて以降、世界中のワイン産地に大きな影響力を与えているアメリカは、ニューワールドの魅力たっぷりな国として世界のワイン業界をリードし続けています。

■カリフォルニアワインはトップスター

みなさんは、ナパ(Napa)ワインという言葉を、レストランやお店で一度くらい聞いたことがあるのではないでしょうか?

フランスのシャンパーニュ、ブルゴーニュと同じく、アメリカ西海岸カリフォルニア州の北部にある有名な産地の一つで、「サンフランシスコ観光ついでにナパに行ったよ~」という会話がよく聞かれるくらい、ディズニーランドやハリウッドに並ぶ人気観光地となっています。

ワイン好きだけではなく一般的に認知されているほど有名なので、知らなかった方は、この名前だけでも覚えておきましょうね!

 

そんな銘醸地をもつカリフォルニア州ですが、アメリカで生産されるワインのなんと9割がこの一つの州で造られています。あんなに広い土地を持っているにも関わらず、驚きですね。

ちなみに、アメリカの他の州でおさえておきたいのが、オレゴン州とニューヨーク州。オレゴンはピノ・ノワールで有名な産地ですが、カリフォルニアとは異なった上質でエレガントな赤ワインが楽しめます。また、東海岸のニューヨーク州では、良質なリースリングのできるフィンガーレイクス(指のような細長い湖が並ぶ地域)は新しい産地として注目を浴びています。

さらには、ニューヨークの大都市の中でワインを造る都市型ワイナリーの登場もみられ、トレンドを発信し続けるニューヨークならではのエリアとなっています。

■ヴァラエタルワインの発祥の地

前回のコラムでも登場した”ヴァラエタルワイン(varietal wine)”これは、ブドウの品種名がラベルに記されたワインのことを指します。

ぶどう品種のことを英語で”grape variety”と言いますが、メインの品種(variety)がラベルに明記されているワインなので、一般的にそう呼ばれるようになったようです。

実は、歴史的に土地の名前=使われているブドウ品種が根付いているフランスなどでは、ほとんどラベルにブドウ品種が記されることがありませんでした。そんな中、消費者にとって分かりやすいようにと、新興国のアメリカでブドウの品種がラベルに書かれたワインが登場し、ニューワールドの各産地でもそのようなワインが続々と誕生したのです。

まさに商業国家のアメリカ!

そして、ヴァラエタルワインという言葉自体がフランス語ではなく、英語なのも、その流れを知るとうなずけますね。

次回は、そんなアメリカワインの歴史的なお話しと、現在のトレンドどをお伝えしていきます。